茶道の基礎知識

千家十職
主に千家の家元好みの茶道具を作ることを家業とする職方。
利休時代から続いている家もあるが、十職として定められたのは明治時代。
塗師(ぬし) 中村宗哲
表具師    奥村吉兵衛
土風炉師   永楽善五郎
金物師    中川浄益
釜師     大西清右衛門
竹細工・柄杓師 黒田正玄
袋師     土田友湖
茶碗師    楽吉左衛門
一閑張細工師 飛来(ひき)一閑
指物師    駒沢利斎

釜のしまい方
「釜をしまうとき」茶道の教科書(表千家)より
茶席より釜を上げてくる。釜据え水皿の上において、その上に釜をのせ、釜蓋をしたまま、上から十分に水をかける。すぐ蓋をとって、よくふいて適当な場所におき、ふきんとぞうきんを、それぞれ両手に持って、お釜の湯を茶巾だらいなどにあける。こうしてお湯を少しも残さないように移したら、お釜をうつむけたまま釜据えの上におき、底に水をかけながら、底洗いでさっと釜底だけを洗う。底洗いは腰板の竹くぎへ返し、ぞうきんで釜底を押えふきにする。ぞうきんを、からだの右横におき、その上に釜をあおむけにおき、お釜の中にお湯が残っていないかを確かめ、少しでも残っていたら、ふきんで押えぶきをしておく。
茶室の炉や風炉の火を台十能にとり、これに釜をかける。蓋はしない。一晩このままにして、すっかり水気をとるひつようがあるのである。
釜の乾かし方は、だいたい以上のようであるが、ここで注意しなければならないことは、釜を上げる前に、風炉または炉の火が弱まって、釜の湯がぬるくなっていてはいけないということである。水をかけて洗っているうちに温度はますます下がって、さてふき上げて、風炉または炉にかけても、なかなか乾燥しないものである。こんな釜の扱いをしていると釜が悪くなって、肌の色もさびたりして見られなくなる。あまり火が落ちてきたら、炭を足して釜をもう一度たぎらせてから、しまうようにしたいものである。

茶道の主な流派
・千家系
表千家(江戸千家)
裏千家
武者小路千家
・千家系以外
薮内流
織部流(遠州流、小堀遠州流)

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